先駆けて咲く寒緋桜

寒さに耐えるように

紅色を何度も重ねて

雪の中に震えるように

それでもしっかりと花を咲かせている 

トルマリンは非常に広い範囲にわたる色彩を持つ宝石です。

その中から、濃い桜色の石を選定しました。全体的にオレンジを含んだ濃い桜色は豊かな花のイメージを伝えてくれます。みずみずしくきらめく様はまるで生きているようにも見えます。冬に閉ざした心をそっと開いてくれるような石です。

寒緋桜は他の桜に先駆けて咲く、早咲きの桜です。こちらは蝦夷桜とは反対の南の温かい地域でよく見られる品種だそうです。それぞれの土地にそれぞれの植生があり、その土地を守っていることに感銘を受けました。「桜色」と一口に言っても、イメージする色や風景は育った背景によって様々なのだと感じています。